SOBA  BUSONKYO



    提案型酒蔵=山根酒造場

    日置桜
    
写真左からラベルのデータを記載
    
日置桜   酒米=強力・玉栄 精米65% 日本酒度+7.0/酸度1.8/アミノ酸度1.4/7号酵
    
伝承強力  17BY  強力 50% +6.5/1.9/7号
    
伝承強力  17BY21号単独セレクト  強力 50% +4.5/1.8/7号
    
伝承強力  14BY 5~15℃で4年調熟無濾過 強力 50% +5.5/1.7/9号
    
山笑ふ Ver,2  長期熟成ブレンド(5BY玉栄60%)*25%+(16BY山田錦55%)*75% +4.5/1.9/1.7/9号
    
日置桜 山田錦八割搗 無濾過無調整生原酒 山田錦 80% +9.5/2.2/1.3

    
これは杜氏の仕事ではない。考える舌を持つ蔵元から、懲りぬ酒飲みへの挑戦状なのだ。
    同じ年の伝承強力でも樽によって日本酒度、酸度が違い数字だけ見ればまるっきり別の酒に見える。
    
これらの数字自体が無意味にも思える。
    年代の違う酒をブレンドした山笑ふはまさに蔵元の真骨頂。
    山田錦八割搗きに至っては全国の酒蔵への問題提起にさえ思える。
    提案型酒蔵・山根酒造場蔵元に遠方よりエールを送る。

2007年晩夏 蕪村居亭主


2007年9月19日、山根酒造場代表取締役山根正紀氏にご来店いただく。
酒米を熱く語る若き蔵元とげん人の会四ツ谷氏。

今年も出ました山田錦八割搗。
八割なのにこのフレッシュ感はどうしたのか。昨年とはまるで違う。
米を磨く意味を問いなおす必要がある。
それにこの生酛強力。
山根さんにはデザイン通りの酒を仕上げる名匠たちがいます。
山田錦八割搗きと生酛強力
2007年暮

生酛山田錦・生酛強力・鍛造生酛山田錦

     着地点を求めて・・・(山根酒造場の苦闘)

     日置桜の蔵元は内田百種園の山田錦との出会いによって
     新世代の日置桜を求める戦いを始めてしまった。
     初めは8割搗き山田錦。これは驚くべき酒だった。
     吟醸というカテゴリーを問う酒造りを始めるきっかけを得た。
     同時に生酛造りをリリースし、在来の純米吟醸伝承強力を
     凌駕する生酛強力を楽しませ、燗ざまし抜群の旨さ生酛山田錦を送り出した。
     そして、「鍛造」生酛山田錦で行く末を予言して見せている。

     日置川のほとりの一本の早咲き桜が日置桜ファンをあざける様に莟をふくらませる。
純米日置桜・伝承強力
    ハラハラしながらドキドキしながら蔵元の酒造りを見守る以外ない。
    しかし、鍛造生酛山田錦では◇日置桜の文字が小さくなっている。
    これは別系統のブランドを立ち上げる伏線と感じるべきなのか。
    最近これらのマニアックな酒を飲んでいるうちに気付いた事がある。
    あの優しい純米日置桜が燗ざめで味が悪くなった。
    酵母の違いなのか、僕にはわからない。

    お世話なことだが、右側の3本の瓶の文字が気に入らない。
    文字の力を過小評価してはいけない。
    左側の強力はさすが岡本光平の書だ。
    そして「日置桜」の文字は一度筆をとって模写して見ると良い。
    凡庸な私は模写して初めてこの文字のすごさを知ることが出来た。

    純米日置桜は山根醸造場の金看板だ。
    お客さんが「日置桜をお燗で」と気軽に楽しんでいただける酒であってほしい。
    いつまでも。

                           平成21年春 謹言具申 蕪村居亭主




松崎杜氏と蔵人たち(2008年賀状より)

松崎杜氏と蔵人たち(2009年賀状より)
蔵人が増えています。


oba BUSON-kyo
 ツルつる~っと